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夏の北海道2015(8) 美幸線廃線跡をトロッコで走る

2015.08.22

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旅行日:平成27年7月8~11日⑧
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 夏の北海道旅行2015,最終日。稚内から美深まで南下してきました。牧草地に代わって畑が増えた分,北辺らしさは薄れましたが,まだ北緯は44度を超えています。いつの間にか晴れ,気温も上がってきました。

 名寄バイパスの美深ICから主要地方道49号を東へ。ペンケニウプ川沿いを20キロほど遡ります。
 49号から歌登を経て中頓別に到る120号が分岐する地点が仁宇布で,ここにある「トロッコ王国美深」がこの旅最後の訪問地です。
 仁宇布は昭和60年に廃止になった国鉄美幸線の終点仁宇布駅があったところで,その駅の跡が「トロッコ王国」の基地になっています。
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 「トロッコ王国」はNPO法人が運営しており,トロッコを運転して美幸線の廃線跡のうち5キロほどの区間を走ることができます。この区間を往復するので,合計約10キロ。
 単線のため,運転は1時間おきに行われることになっており,次回は15時の回。10分ほどの待ち時間で済んだのは幸いでした。
 料金は1,500円とやや高め。運転免許を持っていれば運転することができ,保険にも加入されるようです。
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 トロッコは4~6人乗りといったところで,我々4人が1台に収まることもできましたが,係の方のご厚意で,2台に分乗することになりました。
 15時の回は5台のトロッコが出ることになり,2台目にはなやつるぎ君,3台目に坊さんと私と分かれました。折り返し地点でしばらく停まるようなので,そこで運転を交代することにし,前半はやつるぎ君と坊さんがそれぞれ運転することに。
 係の方に一通り説明を受け,適当な間隔を空けて出発。加速はなかなか鋭く,日除けの帽子は外さざるを得ません。

 数本の線路が収束すると,まずは農地と荒蕪地の展開する開けたところを走ります。築堤の上なので,視界も利きます。
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 線路際のシラカバが高緯度地域を窺わせ,爽やか。陽射しは強いですが,風が心地よいです。
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 美幸線は宗谷線の深(上川管内美深町)と興浜北線の北見枝(宗谷管内枝幸町)を結ぶことを念頭に建設された路線です。
 はじめは昭和39年に美深から仁宇布までの21.2キロが開通しました。昭和39年は東海道新幹線が華々しく開通した年でしたが,同年度に国鉄は単年度赤字に顛落し,過去の収益を食いつぶしたのち,累積赤字へと陥っていきました。
 人口稀薄地帯を走る美幸線は収入が思わしくなく,昭和49,50年度には国鉄の線区別収支係数で最下位を記録しました。国鉄の線区収支は100円の収入に対して支出がいくらであるかを示した営業係数で表され,49年度は実に3,859。
 仁宇布より先,歌登を経て北見枝幸へ到る区間の工事も日本鉄道建設公団によって進められました。しかし,結局開通することはなく,未完成のまま放置されたり,道路に転用されるなどしています。

 谷が狭まり,森に入ります。樹木が鬱蒼と茂り,空気が急にひんやりとしました。
 ペンケニウプ川を渡ります。
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 なかなか美しい渓流です。美幸線は昭和39年開通のため,近代的なコンクリートのラーメン橋を渡ります。もう少し古い路線であれば,鋼製のガーター橋だったはずで,線路の間から覗く流れに肝を冷やしたことでしょう。
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 ところで,トロッコの走行音は列車の「ガタンゴトン」ではなく,「ガタン,ガタン」とレールの継ぎ目を拾います。これはボギー台車と二軸車の違い,時速20キロ程度という速度の低さによるものでしょう。
 速度が低いといえども,数字の上の「速度」と,吹きっさらしで体感する「速度感」には隔たりがあります。NPOの方々が整備しているとはいえ,廃止から30年が経って,枕木の腐蝕や道床の低下も散見されました。
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 15分ほど走り,折り返し地点に到達。ラケット型のループ線になっていて,分岐器を左へ。
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 ループ部はNPOの方々が整備したそうですが,曲線のレールの敷設は難しいそうで,いびつな形をしています。「速度を出し過ぎると脱線します」と言われていたので,速度を落として慎重に通過。
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 ぐるりと回ったところで,しばし待機。単線で“交換”ができないため,5台すべてをループ部に収容する必要があるのです。
 この間に坊さんと運転を交代。ブレーキとアクセルは足元にあって,まるでクルマのよう。サイドブレーキを解除すると,なんとなくフワフワします。

 仁宇布から出張してきた係の方の指示に従い,順次出発します。
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 初めは軽めにアクセルを踏んでいましたが,坊さんのアドバイスでベタ踏みに移行。いくら踏み込んでも,一定以上の速度は出ないようでした。
 また,ループ線は仁宇布より40メートルほど低い場所にあります。全長が5キロだとすると,平均勾配は6パーミル。戻りの方が速度が遅く感じましたが,それはこのせいかもしれません。
 試行錯誤する間に先行するはな車との距離が開き,ベタ踏みで追い掛けますが,なかなか距離は縮まりませんでした。なお,橋梁を渡る際は徐行,農道のような細い踏切の手前では一時停止することになっています。
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 森から農地エリアに出ると,ようやく先行車との距離が狭まりました。ブレーキの利きが悪いため,踏切の一時停止ではなかなか速度が落ちず,追突するのではないかヒヤヒヤしました。鉄道はレールと車輪の接触面積が小さく,走行抵抗も低く抑えられます。そのため,クルマに較べて小さな動力で大きな輸送力を得られるというメリットがある訳ですが,一方でなかなか止まれないというデメリットを抱えています。

 帰りは順光で,青空が広がりました。
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 かつての仁宇布駅が近づき,速度を落とします。分岐器の上を通過する際にはドキドキしました。
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 往復40分ほどの行路が終了。はじめに「料金は1,500円とやや高め。」と記しましたが,充分それに見合う内容だと感じました。

 ホームに上がって北見枝幸の方を見ると,使われることのなかった路盤が続いていました。
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 クルマで美深に戻り,名寄市風連地区の道の駅「もち米の里☆なよろ」でおやつ休憩。はなと私は2年前の9月に訪れたことがあり,その時にも食したアイス大福を購入しました。
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 士別まで南下すると,ここからは道央自動車が利用できます。ただし,有料です。ゆくゆくは名寄バイパスや豊富バイパスとも接続し,自動車専用道路で稚内まで行かれるようになるのでしょうが,今はまだ途切れ途切れです。
 塩狩峠を越え,上川盆地に入ると,その向こうに雪の残る大雪山が望まれました。四日間の疲れが出て,車内にも気怠い空気が流れます。助手席のやつるぎ君の受け答えも淡く,眠くなります。

 仁宇布から160キロほど走り,美唄市の茶志内PAではなとチェンジ。
 岩見沢ICを降り,岩見沢駅で再びK君と合流。夕食をともにしようという話しだったのですが,フライトの時刻が近づきます。

 結局,新千歳空港に到着したのはフライトまで1時間を切った20時過ぎとなりました。
 慌ただしくはなたちと別れ,3人は21時発のSKY730便に搭乗し,羽田へ。ボーディングブリッジに降り立つと,忘れかけていた蒸し暑い空気に包まれました。

 はなによると,四日間の走行距離は1,600キロに及んだそうです。

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個人的に今興味があるのは戦前、戦中の数少ない遺跡などが見たいと思います。そういうスポットでおすすめとろこなんていうのがあれば情報交換とかもしたいですね。そういう意味でもコメントなども随時受け付けています。村崎一徳と一緒に地方のマイナーなスポットを盛り上げましょうww
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