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大覚寺 大覚寺狂言 『琵琶法師と弁財天の関係』

2016.02.07

大覚寺 大覚寺狂言 『琵琶法師と弁財天の関係』 はコメントを受け付けていません。

兵庫県尼崎市 大覚寺
大覚寺身振り狂言・・・2月3日


●なぜ六波羅蜜寺では弁才天を祭っているの?

前回、六波羅蜜寺の追儺式についての記事を書きましたが
六波羅蜜寺 追儺式 『六波羅蜜寺に表れた土蜘蛛の正体は平将門だった?』※書き直しました。 


六波羅蜜寺では弁才天をお祭りしていて、都七福神の一となっています。

六波羅蜜寺 六波羅蜜寺

ちなみに都七福神とは次の7つの寺社で、正月に7つの寺社をめぐる七福神めぐりをする習慣があります。

京都恵美須神社(恵比寿天)・松ヶ崎大黒天(大黒天)・東寺(毘沙門天)・六波羅蜜寺(弁才天)・赤山禅院(福禄寿)・革堂(寿老人)・萬福寺(布袋尊)

なぜ六波羅蜜寺で弁才天を祀っているのかなあ、と思っていましたが
尼崎の大覚寺に行ってわかりました。

●弁才天は琵琶法師の守護神だった。


大覚寺では節分の日に「大覚寺身振り狂言」を行っています。
セリフのないパントマイム劇です。
京都の壬生寺や千本閻魔堂でも節分の日に狂言(大念仏狂言)を行っていますね。
(壬生狂言にはセリフがありませんが、千本閻魔堂狂言にはセリフがあります。)

閻魔庁・湯立などの演目は京都の大念仏狂言にもあります。
しかし「十王堂」という演目は大覚寺だけのもので、他では見ることができません。

それもそのはず、大覚寺に伝わる伝説をテーマにした新作狂言なのです。

大覚寺 狂言 十王堂大覚寺身振り狂言 十王堂

パントマイム劇でセリフがないもんで、ちょっと話の筋がわからないところもあったんですが~(すいません!)
「十王堂」は大覚寺に伝わる次のような伝説をベースに作られたものだそうです。

ひとりの盲人が京に戻る途中、酒を飲まされ、酔って寝てしまいました。
酒を飲ませた海賊夫婦は盲人の懐から多額の金銭を盗みました。
ところがその報いで夫婦はわが子を失い、償いのため、大覚寺に琵琶法師を祀る十王堂を建てました。


琵琶法師を祀る十王堂を建てたということは、海賊夫婦は琵琶法師を殺したんでしょうか?
また十王とは地獄でもう序の審判を行う十尊のことですが、なぜ十王堂に琵琶法師を祀ったのでしょうか?

それはともかく、狂言では琵琶法師が琵琶をひいていると弁才天が現れて一緒に琵琶を弾きだすという筋になっていました。

弁才天には 8臂像(腕が8本)と2臂像(腕が2本)があります。
8臂像は弓・矢・刀・矛・斧・長杵・鉄輪・羂索を持ちます。
そして2臂像は琵琶を持っています。

大覚寺狂言に登場した弁才天は2臂像で、琵琶をもっていました。
弁才天は琵琶を持っているところから琵琶法師の守護神とされたようです。

大覚寺 狂言 十王堂2
大覚寺身振り狂言 十王堂
※向かって左、オレンジ色の着物を着ているのが弁才天です。

●平家ゆかりの地だった六波羅

六波羅蜜寺の話に戻りますが、かつて六波羅蜜寺の付近は平家の邸宅が立ち並んでいたところでした。
しかし平家滅亡のとき、平家は自ら火を放ち、邸宅は燃えて焼野原となってしまったのです。

平家物語は「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり」という有名なフレーズで始まりますが
祇園精舎の鐘とは六波羅蜜寺の近くにある六道珍皇寺の迎え鐘のことだと私は考えています。
詳しくはこちらの記事をお読みいただけると嬉しいです。↓
六波羅蜜寺 萬燈会 六道珍皇寺 迎鐘  『祇園精舎の鐘とは六道珍皇寺の迎鐘だった?』 

平家物語は盲目の琵琶法師によって語られました。
かつて六波羅蜜寺の付近では琵琶法師が平家物語を弾き語っていたのではないでしょうか。
なんといっても、六波羅は平家ゆかりの土地なので。

そして琵琶法師の守護神として六波羅蜜寺で弁財天を祀るようになったのではないでしょうか?


大覚寺 狂言 十王堂3
大覚寺身振り狂言 十王堂



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