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よろしく哀愁。よろしく九州③ 北里

2016.02.05

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同じく宮原線にあった北里は、前回紹介した町田とは違いモニュメント的な形で残されていた。それはそれで「形がある」という事で納得できるし残されている事自体が証となり、そして嬉しいものだ。だが、何よりもこの駅を紹介したい理由が「登録有形文化財」がある事である。つまりかつての宮原線の線路跡であるアーチ橋が登録有形文化財として現在もしっかりと保存されているという事だ。北里付近以外にもその文化財的な場所は多数あるが、ここ北里が一番訪問しやすい物件であろう。そしてなによりその文化財はなんと旧・肥後小国駅付近まで遊歩道として開放していると聞いた。その遊歩道を歩けば、当然かつての宮原線に乗っている気分になる事であろう。

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今回の旅では残念ながらこれから先に乗る島原行きのフェリーの時間などの制約から遊歩道散策は見送ったが、やはり再訪、再々訪しても飽きない物件である。遊歩道散策は、後述する肥後小国跡に造られた道の駅に車を置いてタクシーや代替バスなどで北里などに出向きそこから道の駅まで遊歩道を散策するか、道の駅から遊歩道を往復するのが定番的な訪問の仕方であろう。
さて、この北里であるが、モニュメント的に保存されているのは前述したが、屋根や駅名標は後付けであるものの、ホーム自体は現役時代のものらしい。そして、いわゆる「鉄柵」的な役割をする柵までも有形文化財的なアーチで作られているのが憎い。そこまで手間暇かけて作ったにも関わらず、その営業期間が短いのは非常に残念であった。だが、現役時代の素晴らしさからこうして現在でも残されているという事がひとつの証であるように、その人気度の高さを改めて思い知らされた印象であった。


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例の旧・宮原線を転用した道路を肥後小国方面に向かうと、こんなドライブイン的な建物が現れる。そう、ここがかつて北里があった場所だ。わかりやすくて良い。

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そしてそのドライブイン的施設の駐車場内に登場するのが北里である。もちろん現役時代にはこれほど立派な屋根と駅名標は無かっただろう。だが、プラットホームは現役時代のものであり「国鉄」的な香りが充分すぎるくらいに伝わって来るではないか。

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そしてこちらがいわゆるフェンスの役割をしていた「有形文化財」。これほどまでにアーチにこだわったのには何かわけがあるのであろうか?

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島式ホームのようにも見えるが、実は現役時代は一面一線の棒線化された駅であった。

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そしてこれぞ「有形文化財」。北里付近だけでなく、旧・宮原線のあちらこちらにこうして保存されている。特に北里~肥後小国間は遊歩道になっていて往時を偲べるのが良い!


今回の私の九州の旅はこんな形で進行していった。ちなみに「北里」とは、いわゆる「医学博士」である北里氏に由来するらしい。詳細はウィキなどで見ていただくとお分かりいただけるであろうが、この北里氏の出身地とは・・・実に贅沢な素敵な場所と私は思う。とは言え、私はこの地に住むことはできないであろうが、なんというか、普段我々が思い描いている「故郷」のような風景をそのまま再現してくれたような場所であった。いや、再現というより、ここ北里がある意味「元祖」なのかも知れないと勘違いしてしまいそうなほど基本的な風景が展開されている。宮原線の末期では1日3往復程度の運転であった記憶だが、それでもこうして現在でも大切に保存されているという事は、それだけ地元の方に思い入れがあったのであろう。もちろん世代は代わっているが、現役時代に訪問できなかった私でさえ何か惹きつけられるものを感じてしまったほどとても魅力溢れている鉄道路線であった。もちろん、後世にもこの素晴らしさを伝えるためにも残していってもらいたいものである。



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