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留萌本線冬の旅(後) 増毛

2016.02.01

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旅行日:平成28年1月18~21日②
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 沿岸バスは物憂い色をした日本海沿いを走り,留萌から増毛に辿り着いた。
 海辺に出てみると,テトラポットに打ち付ける波飛沫さえ凍りつき,氷柱を伸ばしていた。

増毛港から望む日本海と,それを縁取る海岸段丘
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テトラポットに佇むウミネコ
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 変わった地名として知られる増毛だが,天明5年(1785)まではポロトマリと呼ばれてた。それ以前の”マシケ”は増毛町のみならずここから南の石狩市浜益地区まで及ぶ広域地名で,松前藩のマシケ場所が置かれていた。
 稲作に適さない蝦夷地を領地とする松前藩では,沿岸部をブロック分けした「場所」を上級藩士の知行地の代わりにし,そこでのアイヌと交易権を分け与えていた。この交易は和人の商人たちが請け負い,それによって生じる利益を禄としていた。
 天明5年にマシケ場所が二分割されると,南部が浜マシケ場所,北部がマシケ場所となり,やがて当地の方が増毛と呼ばれるようになった。そんな変遷がなければ,留萌線の終着駅は「幌泊」なんて駅名だったかもしれない。

 近代以降の増毛はニシン漁で繁栄し,そして凋落した。
 街中には明治期から昭和期にかけての建造物が多く残り,「増毛の歴史的建造物群」として北海道遺産に登録されている。

駅前の旧多田商店と旅館だった旧富田屋
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昭和7年築の旅館・増毛館
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商家の丸一本間家。増毛を代表する豪商
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 駅から延びる通りの右手にお目当ての国稀酒造が店を構えている。きょうの行程の白眉である。
 冬場でも見学できるのだろうかと恐る恐る暖簾をくぐったが,いつものように暖かく迎えてくれた。この酒造を訪れるのは実に三回目である。
 早速,醸造に使われるタンクの並ぶ一劃に案内され,試飲が始まる。煖房などなく,底冷えがする。過去2回はクルマだったため,やつるぎ君が飲むのを見ることしかできなかった。
 まずは一通りいってみましょうと,おばちゃんがカップを渡し,順番に手際よく注がれる。説明も巧いので,一本一本の味の違いが際立つ。あっという間に全種類制覇。
 少量ずつとはいえ,10杯以上をテンポよく飲んだため,酔いが回る。身体も温まった。はなが「やつるぎ君は今までこんな楽しいことを独り占めしてきたのか!」と悪態をつく。

お目当ての国稀酒造
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毎回パワーアップするクマさん
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試飲させてもらった酒の数々
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 試飲のあとは各々土産にする酒を購入する。もちろん,これから列車で戴くものも選ぶ。

 そうこうしているうちに列車の発車時刻が近づき,駅へと急ぐ。
 増毛駅はホーム一面に線路が1本延びてきているだけの単純な造りである。脇には広い空き地があって,雪原になっていた。かつては側線が何本もあり,貨物の積み込みが行われていたのだろう。

終着駅・増毛
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 意外と乗客があり,クロスシートの部分に5人で座ることはできなかった。仕方なく車端部のロングシートに腰掛けたが,これも大きなボックス席と言えなくもない。結果的には深川まで大して乗客が増えなかったため,広々と使えてむしろ良かった。もちろん,声量は抑え目で。
 留萌までの区間は初乗車となるが,国道を走るとの景色は大体同じである。昨年の8月にJRが廃止の方針を自治体に伝え,来年度(平成28年度)には廃線になる見込みだというから,乗車するのは最初で最後になるだろう。
 この区間は16.7キロの間に箸別,朱文別,舎熊,信砂,阿分,礼受,瀬越と駅が7つもある。駅間平均距離は約2.1キロ,留萌・深川間のそれが約4.6キロであることを考えると,倍以上の密度で駅が設置されていることになる。
 これら7駅のうち,舎熊と礼受は大正10年の開通時に設置されており,かつては交換設備があったことを窺わせる造りになっている。また,瀬越は国鉄時代は営業キロの振られていない臨時駅で,他の4駅は全国版の時刻表に掲載されない仮乗降場と呼ばれる半人前の駅であった。これらはJRになった際に正規の駅に格上げされたが,その来歴故に造りも簡素になっている。

いたって簡素な造りで,ホームも短い朱文別駅(列車後方から)
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トンネルを抜けると日本海が近づいた
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 16:11に留萌に着き,7分停車。帰宅の高校生が乗る時間帯であるが,そんな姿はまったくなかった。この夜のニュースで「小学校は明日が始業式」と報せていたから,高校もまだ始まっていないのかも知れない。
 留萌から25分ほど走った峠下では対向列車と交換。まだ17時前だというのに夜の闇が近づく。

峠下駅を発車し,恵比島峠にかかる
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 ほど良く酔いが回り,居眠りしているうちに深川が近づいた。
 終点深川には17:17に到着。すっかり夜になった。ロッカーの荷物を回収し,19分の接続で特急「スーパーカムイ27号」に乗り換える。
 別件で青森県に向かうため札幌から夜行急行「はまなす」に乗るやつるぎ君と,自宅に戻るK君とはここでお別れだ。

留萌線の旅を終え,深川駅に到着
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 ローカル線から特急に乗り換えると,その速度差に目をみはる。表の景色は殆ど見えずとも,速度感が違うのだ。
 列車は空知平野と旭川盆地を分かつ神威古潭の狭窄部を抜け,17:59に旭川に着いた。現代的な高架駅だ。

現代的な旭川駅
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 駅を出ると,雪の降り方が激しいが,吹雪くほどではない。ひとまずホテルに落ち着き,夕食に旭川ラーメンを食べに行く。
 選んだ店は「梅光軒」で,普通のラーメンながらも大きな叉焼が2枚も載っていた。
 ホテルに戻ると,広々とした大浴場に浸かり,そして部屋飲み。駅に併設したイオンで北海道の地ビールを何種類も買ってきた。
 部屋からは駅が見え,札幌からの最終の特急が引き上げていくのを見た覚えがあるから,1時近くまで飲んでいたようだ。

夕食に旭川ラーメン(スマートフォンで撮影)
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メンバーに好評だったホテルの和洋室(スマートフォンで撮影)
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ただ、全部は回れないので、他の旅人さんの情報をまとめたこのサイトを作る事で全国を旅した気分になれるようなそんなまとめサイトを目指したいと思います。決して著作権を侵害する目邸ではありません。 できえば他のブロガーさんや旅人が足を運ばないような、あまり知られていないマイナーな場所にも足を運びたいと考えています。
個人的に今興味があるのは戦前、戦中の数少ない遺跡などが見たいと思います。そういうスポットでおすすめとろこなんていうのがあれば情報交換とかもしたいですね。そういう意味でもコメントなども随時受け付けています。村崎一徳と一緒に地方のマイナーなスポットを盛り上げましょうww
よろしくお願いします。

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