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福岡に鴻臚館跡をたずねて

2015.12.10

福岡に鴻臚館跡をたずねて はコメントを受け付けていません。

旅行日:平成27年10月5~8日・前①
 10月の旅では対馬を訪れた。
 私は10月6日,博多埠頭0:10発のフェリーで対馬の厳原へと発ったのであるが,その前日(5日)のうちに福岡入りし,市内を散策していた。
 今回から3回ほどを一連の旅行記の全体の前編として掲載する。


 まずは成田空港から福岡空港へ飛ぶ。11:45発の便であるから,今回は比較的ゆったりした行程である。
 ところが,横浜駅で8:44発の快速「エアポート成田」に乗り遅れた。東海道線で品川に先回りできたから良かったものの,幸先の悪いスタートとなった。約30分遅い横浜9:12発の上野東京ラインで上野に出て,京成スカイライナーを利用しても空港第2ビル駅に10:41に着けるから,気を抜いていた。

 品川から改めて列車に揺られて,空港第2ビル駅へ。長い通路を歩いて第三ターミナルに移動する。
 フライトはジェットスターの便で,沖止めではなかったものの,ボーディングブリッジはなかった。ほぼ定刻。
 テイクオフすると,一旦北へと機首を向けた。利根川下流の水郷地帯が広がる。
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 私は往路に飛行機を使うことが少なく,特に西へ向かう便は久しぶりである。富士山を見ようと右側の座席を取ったのだが,北側にコースを採った。
 そもそも雲が多く,眼下の景色は殆ど見られなかった。
 唯一切れたのは長野県の伊那谷周辺。天竜川が造り上げた河岸段丘が見事だ。
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 ウトウトしているうちに降下を始めていた。見え始める地上の景色から現在地を割り出すのは,好きな瞬間である。
 雲が切れて数秒見えた海辺の景色をヒントに,愛媛県瀬戸内沿岸,大分県周防灘沿岸,山口県日本海岸に目星をつける。
 もう一度雲が切れると,特徴的な地形の島が現われた。以前訪れたことのある山口県角島だ。
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 響灘から玄界灘へと旋回し,博多湾に差し掛かる頃にはだいぶ高度が落ちてきた。
 手前が金印で知られる志賀島で,砂洲によって本土と陸続きになっている。奥は能古島,そして薄っすらと山並みが見える糸島半島。
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 博多湾を護るように志賀島まで伸びた陸繋砂州―海の中道を横切る。
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 かなりの低空で福岡市東区上空に差し掛かる。福岡空港は市街地に近い便利な空港として知られるが,騒音等も大変だろう。
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 空港の影響で高い建物が少ないのも特徴的である。
 そんな市街地に緑も見られる。手前は筥崎宮の杜,奥は県庁前の東公園だ。高架駅は鹿児島線の吉塚駅で,左手前側に福北ゆたか線が分岐する。
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 14時前に福岡空港に降り立ち,地下鉄で市街に向かう。モトが取れるかは分からないが,620円の一日乗車券を購入した。

 電車に15分ほど揺られ,赤坂という駅で下車。福岡城址の最寄駅である。
 駅近くで適当に昼食を済ませ,地下鉄の上を通る明治通りを福岡城址へと歩く。幅の広い濠に沿っている。
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 花期を終えたハスに覆われた濠を上の橋で渡り,城内に進む。
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 福岡城址は広く,かつての縄張りには競技場や裁判所などが進出している。城は小高い丘を利用していて,現在のようにビルが立ち並ぶ前は博多湾を一望できたという。

 かつては官公庁の他に平和台球場があり,西鉄ライオンズ(埼玉西武ライオンズ),ダイエーホークス(福岡ソフトバンクホークス)の本拠地であったが,現在は更地になっている。
 実はこの場所,更地には違いないが,遺構保護のために覆土されているのだ。遺構と云っても城の時代のものではなく,さらに昔,鴻臚館のものである。
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 鴻臚館は外国使節を迎えるための施設で,いわば迎賓館であった。平安時代には平安京,難波とここ筑紫の地に置かれていた。都から遥か遠隔のこの地に迎賓館が設けられたのは,筑紫の那津(博多)が対大陸の要津であったために他ならない。
 筑紫鴻臚館は大宰府の一施設である。筑紫の政庁ははじめ那津(博多)に置かれたが,天智天皇2年(663)に白村江で百済に敗れたことにより,内陸部の大宰府に移った。しかし,筑紫館はその役割から,この地に残置されたのであろう。

 筑紫においては7世紀後半から施設の存在が文献に登場し,当初は「筑紫館(ちくしのむろつみ)」と称されていたことが判る。「難波館」も同様で,平安時代初期に平安京にも施設が造られたのにあわせ,いずれも「鴻臚館」に改称された。名称は唐で外交を司っていた施設,鴻臚寺に倣ったのだという。
 城址の一劃に「鴻臚館跡展示室」が整備され,覆堂の中に当時の建物が一部再現されていた。
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 鴻臚館は外国使節のための迎賓館としての役割の他,遣新羅使,遣唐使などの遣外使節の滞在にも利用された。
 平安時代後期になると東アジア貿易の拠点となり,役所としての機能は変質してゆく。そして,11世紀中頃まで存続し,その後は所在地すら判らなくなっていた。

 江戸時代には博多説が有力視されていたが,大正時代に九州帝大の中山平次郎による福岡城址説が定説化した。比定地には平和台球場が建設されていたが,昭和62年にスタンドの改修工事に際してその遺構が発掘された。
 覆堂の元で,遺構の一部が露出されている。出土品の展示もあり,唐や新羅の陶磁器の他,西アジアのガラスやイスラムの陶器などが交易圏の広さを物語っていた。
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個人的に今興味があるのは戦前、戦中の数少ない遺跡などが見たいと思います。そういうスポットでおすすめとろこなんていうのがあれば情報交換とかもしたいですね。そういう意味でもコメントなども随時受け付けています。村崎一徳と一緒に地方のマイナーなスポットを盛り上げましょうww
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